■ご挨拶
皆さんこんにちは。
広島県広島市を中心に、中国地方で道路インフラ構造物(橋梁やトンネルなど)の予防保全・補修・補強工事を専門に手掛けているアキ・リニューアル株式会社です。
前回は施工管理とはどのような職業なのか? 会社選びのポイントについて触れましたが、今回は施工管理のお給与について、少し深掘りして解説したいと思います。
異業種からの転職や同業種からの転職をお考えの方々のお役に立てると幸いです。
■施工管理のお給与
一言に施工管理と言っても、元請会社なのか?下請会社なのか?によってもお給与に違いがあります。
また、元請会社でも大手ゼネコンなのか?地場ゼネコンなのか?によっても違いがあります。
下請会社としての施工管理は専門業者としてのイメージが湧きますが、当然ながら仕事内容にも違いがありますので、その辺も含めて触れてみたいと思います。
・元請と下請での施工管理の仕事場内容の違い
【ゼネコン】
ざっくりとした業務のイメージ → 請け負う工事全体の管理
具体的な業務
・発注者との折衝、協力会社との対話、をしながら、
・安全管理:現場全体と周辺環境の安全(事故災害の撲滅)を目的とした管理
リスクアセスメント
施工体制のとりまとめ
コンプライアンス遵守に向けたチェック是正指示
・品質管理:工事全体の目的達成に向けて定められた品質基準を満たすための管理
下請業者に任せた工種の品質管理、立会検査の対応
・工程管理:工事全体の定められた工期を守るための管理
下請業者に任せた工種の工程とリンクさせた全体工程の管理
・出来形管理:品質・工程・原価を紐づけたプロセス管理
下請業者に任せた工種の出来形管理
出来形図面や調書の作成、出来形測定・検測・立会検査の対応
・環境管理(保全):苦情(騒音・振動・汚染など)や災害を起こさないための対策
【下請業者・専門業者】
請け負う工種の管理
具体的な業務
元請会社との折衝、協力会社(再下請会社)との対話、をしながら、
・安全管理:元請会社の方針に沿い、現場全体と周辺環境の事故災害の撲滅を目的とした
安全管理への参加
リスクアセスメント
自社および再下請会社の管理・指導
・品質管理:請負工事の目的達成に向けて定められた品質基準を満たすための管理
品質を担保するための材料証明や試験報告書提出・各種日常管理試験実施・
・技術資料の作成、試験片作成、立会検査の対応補佐
・工程管理:請負工事のあらかじめ定められた計画工程を守るための管理
全体工程を見据えた他工種(他業者)との調整
施工体制の確保、作業要員の調整
・出来形管理:品質・工程・原価を紐づけたプロセス管理
請負工事の出来形調書による管理、立会検査の対応補佐
→自社の原価管理・請求・仕入・支払処理等にリンクさせる
調書の根拠となる出来形図・数量計算書および調書の作成
月次元請会社への報告
・環境管理(保全):苦情(騒音・振動・汚染など)や災害を起こさないための対策
元請会社の定める環境対策を講じながら、不備があれば是正・報告を
する。
■施工管理のお給与情報
元請負業者として一般的にネット環境で入手可能な大手ゼネコンや中堅ゼネコンの年収情
報、そして、なかなか入手困難な専門業者の給与情報を、わたくしが普段情報交換させて
もらっている下請負業をメインとする同業他社の経営者の方々から得た年収情報、その他
様々な視点で給与情報をまとめてみました。
<土木施工管理技士 全国>
・土木施工管理技士 全国平均年収:603万円
<全職種平均>
・全職種平均年収:460万円
<企業規模別>
・スーパーゼネコン(SGC)上位5社平均年収:1,052.7万円
・準大手ゼネコン(GC)上位5社平均年収:941.6万円
・中堅ゼネコン(中堅GC)上位5社平均年収:874.1万円
・専門業者(元請と下請両方:専門GC) ※40歳以上
年商10~20億円規模の平均年収:800万円~1000万円 ※同業者情報より
・専門業者(下請メイン:専C) ※36歳以上
年商2~5億円規模の平均年収:600万円~750万円 ※自社・同業者情報より
<地域別>
・関東地方:492万円~505万円程度
・東海地方:462万円~470万円程度
・関西地方:468万円~483万円程度
・中国地方:425万円~426万円程度
■施工管理のお給与分析
<企業規模別 比較>
SGC(1052円) > GC(941万円) > 中堅GC(874万円)
> 専GC(900万円) > 専C(675万円)
・SGCと専Cの年収差額:377万円 ・専GCと専Cの年収差額:225万円
企業規模が大きいほど大規模工事を受注する傾向が強く、権限と責任の幅・大きさに応
じて年収が比例していることが見て取れます。
<土木施工管理技士と全職種 比較>
・土木施工管理技士と全職種の年収差額:143万円
全職種平均よりも土木施工管理技士の方が30%以上も高い傾向があります。
そもそも、施工管理のお仕事は社会的責任の大きい職業ですので、その様な要因が数
値として表れています。
<地域別 比較>
・関東地方と中国地方の差額:79万円
関東地方・関西地方は大都市を含むため、企業規模・市場規模の差が数値に表れて
いると言えるでしょう。
ただ、1級土木施工管理技士に絞って比較しますと、地域差は減少する傾向になりま
す。
<分析結果のまとめ>
高年収に大きく影響する要素として、
・1級土木施工管理技士を取得していること
・元請としての現場代理人および主任技術士であること
・ 請負現場の規模が大きい・難易度が高い・多工種であること
補足として付け加えるならば、
・独自性の高い工法など、付加価値の高い技術を有する企業
・直接業務に加えてマネジメント業務も担う役職者は、高年収の傾向があります。
■弊社の給与設計について
参考までに、コンクリート構造物の補修・補強工事などを得意とする専門業者である弊社
の給与設計について触れておきます。
元請負の技術者(現場代理人および主任技術者)として、多工種且つ大規模で難易度の高
い現場で、仮設を含めた総合的な管理ができる人の年収を最低でも800万円以上という目標
を設定することで、成長戦略として元請負にチャレンジする過程で、技術力向上・人材育
成・将来の収益向上・成長性向上、そして安定経営を目指しています。
成果評価×情意評価×能力評価 = 報酬
■最後に
弊社では現在、一緒に働いてくれる仲間を募集しています。一人ひとりに合わせた丁寧な指
導スタイルと、資格取得支援などのサポートにより、未経験者でも一流の技術者を目指すこ
とが可能です。
わたしたちと様々な現場を経験し、一生自分のモノになる技術を身につけ、安定した働き方
をしてみませんか?
ご興味のある方はお気軽に連絡をください。
皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています。
その他、お仕事に関する相談など、いつでも気軽に連絡をください。
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